KingCrimson / Red (1974)
◆今月レコードコレクターズで『太陽と戦慄』が取り上げられており、棚を見直すとクリムゾンのCDが6枚。案外持ってる。『地球音楽ライブラリー』も持ってるし、イメージとして好きなんですね、クリムゾン。そのわりによく知ってるのは『宮殿』だけ。ちょっと聴いてみることにしました。
◆『Red』はオリジナル7作目。発売日前日にFrippの解散宣言があり、'70年代クリムゾンの最終作となった作品です。メンバーはFripp・Wetton・Brufordの3人。本作で客演し、復帰予定でもあったオリジナルメンバーのMcDonaldは、“解散宣言”で復帰がなくなりました。より硬質な作風から“へヴィ・メタル”とも呼ばれています。ただ、世の中の“ヘビメタ”とは違う気がするなぁ。出生とかスタイルとか..。クリムゾンをよく知らない私はとにかくクリムゾンは凄いと思っているので、あの“ヘビメタ”と同じワケがないと思っているのか。仮に、音だけ聴けばそう聞こえるのか。 結果、イメージは越えませんでした。これはあくまで“クリムゾンによる硬質な作品”です。こんなこと拘らなくていいんでしょうけど。
◆構成はA面3曲・B面2曲。『宮殿』と同じです。①「Red」はこの時期のイメージ通りのへヴィメタリックな演奏で、でも『宮殿』も1曲目は「21stCenturySchizoidMan」。暴力的な音は最初から演っていたんですよね。暴力的な面と叙情的な面の振幅がクリムゾンの持ち味ですからね。②「FallenAngel」は冒頭の不協和音から一転、叙情的なフォークロック。これが聴きたかったんです。「ITalkToTheWind」のような「Epitaph」のような。WettonといいLakeといい、Frippは格式のある声を探してくるのが上手いです。次第に不穏になる、1曲で暴力と叙情の振幅が味わえる曲です。⑤「Starless」は'70年代クリムゾンの到達点。“スターレス高嶋”もカバーする、ムード歌謡風の美メロです。でも、高嶋政宏さんはスゴイ。マニアックに語り喜ぶ彼を見てると、自分はまだまだロックを聴いてないなぁと思います。
| 固定リンク
「1970~1974年」カテゴリの記事
- StevieWonder / Innervisions (1973)(2020.12.31)
- 金延幸子 / み空 (1972)(2020.06.06)
- BruceSpringsteen / TheWild,TheInnocent&TheE StreetShuffle (1973)(2020.02.24)
- RyCooder / IntoThePurpleValley (1972)(2020.01.10)
- JohnLennon / PlasticOnoBand (1970)(2019.08.30)
「Progre,JazzRock」カテゴリの記事
- ThePolice / ReggattaDeBlanc (1979)(2020.08.13)
- Sting / ...NothingLikeTheSun (1987)(2018.11.08)
- Genesis / A TrickOfTheTale (1976)(2018.03.03)
- Emerson,Lake&Palmer / Tarkus (1971)(2016.03.20)
- SteelyDan / CountdownToEcstasy (1973)(2013.09.23)
コメント