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2010年9月13日 (月)

大滝詠一 / A LONG VACATION (1981)

Jacket_私の1曲:⑦「スピーチ・バルーン」                  

◆明日から最低気温が25℃を切るようで、やっと今年の酷暑もひと区切り。少しずつ夏が収まることを願い、行く夏を見送るように、今日「ロング・バケーション」を取り出しました。

◆元はっぴいえんど大滝詠一の、解散後何年も経ってからの'81年作品。これから何十年先でも日本のポップスの到達点、誰も抜くことのできない金字塔です。この夏の「レコードコレクターズ」の日本のロックベストアルバムで'60~'70年代1位に『風街ろまん』、'80年代1位に本作、どちらも1位になるのが順当な作品なのにこれまで取り上げたことがないという呆れたセンスの無さと、はっぴいえんどの凄さ、今さらながら納得させられます。

◆大滝詠一は、はっぴいえんど解散後はCMソングと音頭モノを手掛け、全く売れることに縁がありませんでしたが、松本隆の都会的な詩、永井博のイラスト、"BREEZEが心の中を通り抜ける"。'80年代という新しい、裕福になっていく時代の入口。様々な要素が奇跡的に絡み、大ヒットにして大傑作が生まれました。

◆CaroleKingのようなアメリカンポップスと、厚みのある音・コーラス・ファルセット、そして海。ポップスへの造詣も含め、「ロンバケ」はつまりTheBeachBoysなのだと私は思っています。①「君は天然色」冒頭のドラムスティックでのカウントからのスペクターサウンド。最も素の荒れ声を聴かせるロッカバラード⑤「我が心のピンボール 」。⑦「スピーチ・バルーン」から⑧「恋するカレン」では、スローで⑦が終わった後、ピアノが⑧のイントロのテンポを刻む、最高の繋ぎが楽しめます。⑦「スピーチ・バルーン」とはマンガの吹き出しで、ここでは冬の港の、吐く息の白。別れ歌なのに軽く滑る感じが、松本隆の当時最新の言葉の選択と、"裕福になっていく時代"の空気が作ったように思え、二度と訪れない点で、過ぎ行く季節を見遣る気持ちになります。

http://www.youtube.com/watch?v=ifef7hpnCzk

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